マヤ文字入門(山瀬暢士・著)B5/114頁
『マヤ文明』の姉妹書にして、日本で最初のマヤ文字の解読書。本書は、そもそも太陽書房から公刊した『マヤ文明‐マヤ人たちの残した歴史‐』で扱わなかったマヤ文字の解読を扱う、いわば姉妹編として書かれたものなのである。本来、拙著『マヤ文明』から出版の際割愛された章をわざわざ一冊の本にする手間など かける必要は無いのかもしれない。日本人の専門家が書くなり、特殊文字の研究がしたい 人がいれば英語の専門書を読んで独学すればよいともいえる。しかし解読を研究する一部 の専門言語学者以外の人間にとって、マヤ文字を勉強する時間は限られており、また日本 でマヤ文明に興味を持った学部生や一般の人が英語に堪能でない場合、言語の壁に阻まれ て興味を失うかもしれない。そういう意味で本書を書くことで学生諸君の初級段階の役に 立ってくれればと思った。[:]