社会心理学は20世紀に大きく発展しました。社会心理学は、人の思考、信念、意図、目標が、他者との相互作用によって、社会的文脈の中でどのように構築されるかについて科学的根拠に基づいて明らかにする学問です。
本書では,社会心理学における有名な実験や,社会心理学が発展したきっかけとなった出来事を通して,個人が社会をどのように見ているかを一緒に考えていきます。具体的には、導入問題では,社会心理学の実験のきっかけとなった,社会的出来事を紹介します。しかし,世界の中に,社会心理学だけでは問題の解決にいたらないことがたくさんあります。復習問題では,現在の社会における人の心の課題や現状を考えられるように工夫しました。また,社会心理学と臨床心理学はかけ離れているようですが,筆者は臨床心理士の資格をもつ研究者です。随所に,社会問題のヒントになるように人々の健康的な行動を促すように臨床心理士としての見方・助言が挿入されています。
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